
《 管理人のひとりごと 》
《 縮小コピー 》
娘が私に言いました。
「ねぇ お母さん。のんちゃんて すごくいい子なんよ。
そばにいるだけで、何だかホンワカと いい気持ちになるんよ。」
「本当にネ。お母さんも のんちゃん いい子だと思うよ。
maki ちゃん。 お友達のいい所は真似してみたら?
maki がいい気持ちになったように
お友達にもホンワカとしてあげらいいのに・・・
お母さんは、maki にも のんちゃんみたいになって欲しいな。」
「そりゃ無理。」
「それより、お母さんが のんちゃんのお母さんの真似をしたら?
優しくて絶対怒ったりしないし
おやつも手作りで すごく美味しいし・・・
maki は、のんちゃんのおかあさんみたいになって欲しいわ。」
ごもっとも。 無理な願いでした。
だって、アンタが 私の縮小コピーなんだという事を忘れていました。
《お役に立てて?》
のんちゃんのお母さんが そっと教えてくれました。
三人の娘さんと ずいぶんと年が離れて子供を身ごもった時、
ふと、娘さんに つぶやいたそうです。
「お母さんは もう年だし、
産んでも ちゃんと育てられるかどうか。やっぱり不安よ。」
すると、のんちゃんが
「お母さん 大丈夫よ! maki ちゃんの おばちゃんを見てごらんよ。
元気いっぱいで maki ちゃんを育てているじゃない。
私も いっぱいお手伝いするから お母さん 頑張って!」
と、励ましてくれたそうです。
私が、40歳でmaki を産んだ事が 人様のお役に立てるとは・・・
《 リンゴの神様 》
明日お供えするリンゴを磨いた。
タオルでそっと包んで キュッキュッ と。
ピカピカに輝きだした。
ダンボール箱いっぱいのリンゴを 磨いては並べた。
みんな赤いリンゴなのに・・・ 微妙に赤さが違う。
並べてみると形もいろいろ。
ひとつ、傷ついたリンゴがあった。
これはお供えできない。
形の整った座りのいいリンゴはお供えしやすい。
リンゴを眺めていて 私はふと考えた。
きっと、親神様もこんな風に私たちを眺めて下さっているだろうと。
すりおろしたり、刻んでサラダに入れるなら
どんな形のリンゴでもOKだけど・・・。
お供えするには やっぱり選ぶ。
使い勝手の悪いリンゴは また箱の中に残ることになる。
箱の中のリンゴを眺めて また考えた。
私は箱の中に残るリンゴになりたくない。
後回しにされずに、
いの一番に神様にお使い頂ける用木でありたいと。
《 チビ・デブ・ハゲ 》
ある弁護士の先生がおっしゃっていた。
仲間たちと飲みに行っても
お店の女性たちは どうしても男前の方に集まってしまう。
チビ・デブ・ハゲと 三拍子そろっていては文句の言いようも無いが・・・
金を払っているのに不愉快な思いをするのは面白くない。
ふと傍をみると、
同じようなオジサンが やはり一人で飲んでいた。
そして ニコニコと話しかけてきた。
「あなたも見事に三拍子そろいましたね。お幸せですね。」と。
何が幸せなものか。腹がたっているのに・・・
「怒らないで聞いて下さい。
私もあなたのように 自分の容姿を辛く思った時がありました。
確かに、女性にチヤホヤされると悪い気はしません。」
「でもね。私は この 《チビ・デブ・ハゲ》 のお陰で、
今まで一度も家内を悲しませることなく、家庭円満なんですよ」 と。
この話を聞いて天理教の人かも・・・と思ってしまった。
確かにそうかも知れない。
ただの負け惜しみだけではない。
よろこび探しとは こういう事だろうと思う。
《 お葬式 》
母方の叔父さんのお葬式に参列した。
天理教以外のお葬式は初めてである。
立派な会館で椅子に座ってお経を聞いた。
前方のスクリーンに
叔父さんの赤ちゃんの時の写真が映し出され
入学・卒業・就職・結婚と
年を追って写真が紹介される。
叔父さんの一生を短いドラマにしたてて
ナレーションが入る。
最後に、
「私はそろそろ行かねばなりません。
今日までみんな有り難う。さようなら。」
と、消えた。
火葬場で、一人息子のマサシ君と話をした。
私の記憶の中の
幼い頃、ピーピー泣いてた彼とは見違えるようだった。
「まあ 大きくなって!
外で会っても気付かないかもね。」
マサシ君は、
さっき見た若い頃の叔父さんの写真にそっくりだった。
「お父さんの若い頃にそっくりだね。
お父さんには随分とお世話になったのよ。」
と、挨拶すると
「姿かたちは ほうっておいても親父に似るけど
親父のような心になるのは まだまだです。」
私の母が出直した時、
しょぼくれてしまった父を心配して
一升瓶を下げて よく来てくれた叔父さん。
まだ高校生だった私は、ろくなツマミも作れなかった。
「叔父さん ありがとう!」と 心から御礼を言った。
あなたの息子は
きっと、あなたのような立派な男になることでしょう。